6月8日、世界海洋デー記念シンポジウムへ参加して来ました (小澤)

2015年9月、ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会にて採択された「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)は、貧困や飢餓の終焉、生涯にわたる健康と教育の改善、居住地の持続可能性向上、気候変動対策、海洋と森林の保護といった17の目標と169のターゲットを掲げている。最も共感する誓いは「地球上の誰一人取り残さない(No one being behind)」という部分だと思うが、2030年というタイムリミットまでに如何にひとりひとりが、多様性と包摂性のある社会環境を希求し、その実現に向けて経済的・環境的な側面からも包括的に取り組むことの意義を痛感した。

今回のテーマは、SDGs14番目の目標である「海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用すること」であり、美しい海のために私たちが出来ることに焦点が当てられた。

パネリストのなかに、国立大学法人東京海洋大学名誉博士のさかなクンもいらっしゃり、サンゴ礁の白化現象と海水温の関係、日本の海岸の漂着ゴミやひいてはゴーストフィッシングの問題にも触れながら、とりわけプラスチックゴミ汚染による深刻な問題が伝わった。

生物分解に要する推定時間として、ペットボトル1本で450年もの歳月がかかると言うが、自然分解したつもりであっても、たとえ小さくなっても分解はしていない状態のマイクロプラスチックが見つかると話す他の講演者からも深刻な問題が窺えた。また、陸上で生産されているプラスチック廃棄物が、消費者の不注意な行動からだろう、水路をも塞いでいるという情報も得た。

パネルディスカッションにて、魚を象った用紙に質問を書いたところ、その用紙がQ&Aセッションで選ばれた。「船会社が出来ることは何でしょうか」という問いに、外壁塗装で使用されたペンキがどのようなペンキなのか見直すことが挙げられるかもしれないとのことだった。また、IMOによる二酸化炭素の規制も付け加えられた。

日本でも、使い捨てのプラスチック容器などの再利用を促し、消費者自ら必要量を把握する、量り売りをする化粧品メーカーも現れているという。自動販売機にリフィル用の注ぎ口を設置するなど、積極的に知恵を絞って世界の海のために出来ることを考える良い機会となった。